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『シュガーラッシュ:オンライン』ネタバレ感想。ヴァネロペは小さいおっちゃんだと思うことにする。

昨年末に公開したディズニーのアニメーション『シュガー・ラッシュ:オンライン』。

まだ4,5か月しか経ってないけどもうDVDになっているんですねぇ。早いです。数年前に『シュガーラッシュ』がありましたが、これはその続編で前作から6年経った舞台設定らしい。けど、前作観てなくても楽しめると思います。 

大雑把なあらすじ

 

前作『シュガーラッシュ』で大親友になったラルフとヴァネロペ。二人はゲーセンのゲームの中のキャラクターで、ゲームで役割を果たした後はよく一緒に遊んだり飲みに行ったりしている。ちなみにヴァネロペはカーレースゲームのキャラで、ラルフは「フィックス・イット・フェリックス」というゲームで壊し屋の悪役だ。

ある日、ヴァネロペのゲームに忍び込んだラルフは、いつものコースに飽きているヴァネロペのために新しいコースを作る。だがゲームの向こう側のユーザーを無視してそのコースに進んだことで、ユーザーは勢い余ってゲームのハンドルを壊してしまいレースゲームは電源プラグを抜かれることになる。(電源を抜かれるとキャラクターは閉め出されてしまうので、大変なことらしい)

電源を抜かれただけでなく、そのゲームは古いもので修理ができない。そしてハンドルがe-bay(オークションサイト?)で売っているが高すぎるため、廃棄をする方向に。だがラルフはこの「e-bay」を聞き逃さなかった。ここへ行けばハンドルが取り戻せると確信したラルフは、ヴァネロペを連れてe-bayへ向かうことに。wifiゾーンに忍び込んだ二人はインターネットの世界で冒険をすることに―。

 ~~~ここからはネタバレ感想です(前作のネタバレもしてます)~~~ 

 

 

ヴァネロペに振り回されるラルフ

ヴァネロペは冒頭、自身のカーレースゲームについて「ボーナスステージも制覇したし、近道も全部知っている。新しいコースがないと退屈だ。」と言っていました。しかしゲームが廃棄されるかもしれないとなった晩、「嫌いじゃない。好きな場所だ。」と言います。そこまではいいでしょう。ですがこの後「レース中に何が起こるか分からないドキドキ感が好きだったのに。」と言います。そのドキドキ感、果たしてボーナスステージも近道も全部知っていて退屈なゲームに本当にあったのでしょうか?どうも言っていることに矛盾を感じてなりません。「退屈だけど好きな場所だった」だけではだめだったのでしょうか?

また、ヴァネロペはインターネットの世界でお金を稼いだ後のラルフとの待ち合わせ場所に行かず、スローターレースでレースを始めます。ちょっと遅れたとかのレベルではなく、完全にすっぽかしております。ずっとオフラインのゲームの中にいたから『報・連・相』ができないのだろうか・・・。友達にこんなことされたら絶対にイライラする。それに対しヴァネロペがラルフに連絡したのかどうかを気に掛けるシャンク姉さん。やはりオンラインゲームにいるだけあります。そう考えると、ヴァネロペは一度社会に出て人との関わり方について学んだ方がよさそう。

私はどうしてもこういったヴァネロペを受け入れられなかったので、脳内でだらしないおっちゃんに置き換えることにしました。だらしないおっちゃんなら前の日と違うこと言ってても不思議と「しょうがないな」という気持ちになれそうだし、待ち合わせ時間に来なくても「またかよおっちゃん!」と思えそうな気がする。もしかして、字幕版のヴァネロペの声がガサガサなのはおっちゃん感が狙いなのか?笑(きっと違う) 

ラルフを労わってあげたい

ヴァネロペに色々とケチをつけてしまいましたが、作品を通じて何かしらのメッセージを受け取ることができたらその作品の存在意義は大いにあると思っています。恐らく『新しい世界へ一歩踏み出す勇気』的なものを強く言いたかったのだと思っていますが、ラルフはこんなことも教えてくれます。

劇中、ラルフがBuzztuber(Youtuber的なもの)になった時にSNSルームで自分の悪口を見てしまいます。普段は大きく見えるラルフも、高さ何メートルもある自分の悪口だらけの画面を前にすると小さく見えて悲壮感たっぷり。このシーンは見ていて辛いけど、SNSの使い方という問題提起を分かりやすく視聴者に投げかけてくれたなと思います。ネットに悪口を書かれたら誰だって傷つく、そんな当然なこと分かっちゃいるけど、こうやって形にして見せられると改めて気をつけようという気持ちになります。このシーンは色んな人に見てもらいたいし、誰よりヴァネロペに見せたい(笑)

前作を観た方がキャラクターに共感できる

この記事の冒頭で「前作を観てなくても楽しめる」と言いました。楽しめることは楽しめると思うのですが、前作を観た方がキャラクターの気持ちを理解できる部分はあるかもしれません。例えば、ラルフとヴァネロペの絆の強さについて。本作だけでもこの二人が仲良しなのはわかると思いますが、お互いに恩がある関係性なんです。ヴァネロペはラルフのおかげでレースゲームに復帰できたし、ラルフはヴァネロペのおかげでヒーローになることができた。こういった感謝の気持ちがあると、関係がより深くなりますよね。なので、二人の別れのシーンはこの土台があった方がグッとくると思います。また、ヴァネロペはただ自由奔放だから新しい世界を選んだわけではありません。レースに対する思い入れは前作で大きく描かれているので、前作を観た方がヴァネロペの選択に理解ができると思います。

 

以上はほんの一部の感想でしたが、映像美やインターネットの世界の可視化は見事ですので、気になる方はぜひ。