箱入りみかんどっとこむ

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漫画『まいりました、先輩』に見る彼女の心のつかみ方(ネタバレあり)

今日のおすすめはデザートコミックス『まいりました、先輩』という馬瀬あずささんの漫画。(現時点で6巻まで発売)

ごめんなさい。正直、初めてタイトルだけ見た時

「・・・ちょっとエッチな漫画なのかしら(・▽・)」

と思いました(笑)自分ったら…発想が歪んでいるわ。

 この漫画、超平凡で今どきの子達の普通の恋愛話なんですけど、そんな若かりし頃が過ぎ去った自分でも不思議と心打たれるんです・・・!

主人公が超能力者で色んな事件を解決していく!とか、超年上女性と超年下男子の恋愛みたいに非日常感を味わいたい人よりも、普通の恋愛模様で静かに心を浄化したい人におすすめです。私の超勝手なイメージですが、RADWINPS好きな人はこの漫画も好きなんじゃないか?と思いました。笑

いかに普通な話なのか?

 

まず、主な登場人物は高校生の水川先輩(♂)とせりな(♀)。あらすじと言っても「平和に過ごしていた二人の間にとんでもない事件が起こる!ドーーーン!」みたいなものではなく、ただただ二人がじっくり仲を深めていく様子を描いたもの。しかもこの二人が温厚な性格なので、特にとてつもない修羅場があったりもしません。超平和。

二人の出会いのきっかけは、せりなが朝登校すると自分の机にらくがき(歌の歌詞)がしてあり、それに彼女が返答を書いてやり取りが始まるというもの。どんな人がらくがきをしているのか気になっていたせりなですが、ついに絶賛らくがき中の水川先輩を発見し、なんとか交流を持とうと近づき始めます。

そして本当に2,3言しか話したことのない状態にも関わらず、せりなは大胆にも先輩に告白!いきなりの告白に驚きつつ、先輩もOKして二人の交際は始まります。

ここから引っ張ってなかなかチューしないなんてことはなく、意外とあっさりいたします(笑)すっごいロマンティックな演出があるわけでもなく、サクッとするところが普通の子達っぽいですよね。 その後も至って普通な年ごろの男女っぽく、日々ラブラブな様子が描かれていきます。

じゃあ、どこがそんなにいいの?

この漫画の最大の魅力は水川先輩の誠実さだとみかんは考えており、ぜひ世の男子には恋愛のバイブルとして頂きたいぐらいです!

水川先輩は口数少なくて、一見こわそうで何を考えているか分からないタイプ。そんな子だからこそ、彼が起こす一つ一つのアクションが刺さるんです…!(寡黙なタイプって、ある意味得なのかもしれない。)

例えば1巻の終わり、先輩は初めてせりなにお手紙を渡します。内容は普通なんですけど、何を書こうか悩んでファミレスで髪の毛をくちゃくちゃにする描写を見ちゃうと、「不器用なのに一生懸命書いたんだな~」と微笑ましく思ってしまいます。

 また、交際が進むにつれて彼は数々の名言を生み出します。

水川先輩が後輩の女子とおしゃべりしているのを見て思わず嫉妬丸出しになってしまったせりな。すると先輩は冷静にこんな感じのことを言います。

「これから自分は進学や就職、色んな節目の度にたくさんの人と出会っていく。だけどそのたびにせりなを選ぶよ。」

また、1年記念日デートでは先輩がぽろっと元カノがいたことを喋ってしまい、またしてもモヤモヤしてしまうせりな。学生だと自分が初めての彼女の可能性が高いから、違うと知るとがっかりしちゃいますよね。そこで言った先輩の一言。

「せりなを最初の彼女にはできなかったけど、最後の彼女になったらいいのにと少し思っている」

どっちも彼女が嫉妬しちゃった時の対応ですが、先輩の返しは闘牛士なのか?というぐらい見事です。 というか、別にせりなはそこでプンスコ怒ったりしないから闘牛士でもないのですが。彼は違和感を見過ごさずにきちんと拾うわけです。

そしてここで、「やましいことはなんもねーよ!」とぶった切るのではなく、「〇〇だけど〇〇」(たしかに君が不安になる要素があるのはたしかだけど、不安になることは何もないんだよ)という返し方をしているのが先輩の良いところですよね。

いずれの返答も「大丈夫。せりなが一番だよ。」だけだとざっくりしすぎていて、本当かよ!って言いたくなります。けど前置きがあることで「あ、この人は私が何に不安を感じているのかちゃんと理解しているわ」と安心感もありつつ、その上で自分が一番だと言ってくれているんだわ、と更に安心することができます。

 

水川先輩にフォーカスしすぎてしまいましたが、ヒロインのせりなが純粋で一途なところも二人を応援したくなる要因です。

バレンタインにせりなが作ったお菓子は、2人で行った場所をモチーフにしていて(文化祭での思い出の場所となった病院やたこ焼きなど)メッセージがたくさん書かれています。こんなのもらったら嬉しいですよねぇ。

物語後半では女子からモテモテな樋口くんがせりなを気になり始めてしまうのですが、そんな樋口君をよそに先輩のことばっかり考えている様子も女性の好感を得るポイントだと思います。(ちなみに今のところ修羅場はないですが、この樋口君がこれからどのぐらい二人の間に入ってくるかが見どころになりそうです!)

  さて、冒頭でRADWINMPSに触れましたが、なぜかというと私はこの漫画を読んでいると『25コ目の染色体』がBGMとして頭に流れてしまうんですよね。私の中ではこの曲が真っすぐな恋愛ソングとしてインプットされていまして、先輩の真っすぐなところがこの曲に重なるんです。

  

読み終わると、タイトルが秀逸だと実感します。まさに読み終わった時に出る言葉は『まいりました、先輩』の一言。ぜひご一読ください!