箱入りみかんどっとこむ

映画・ドラマ・時々雑記。

ドラえもんというヒーロー

私はドラえもんが大好きだ。幼少期はドラえもんのビデオばかり見ていて、自分の家にも来ないかと机の引き出しをご丁寧に空にしていた。受け入れ態勢万全。今でもグッズを見かければつい買ってしまう。

 

80年代後半からあたりのドラえもん映画のクオリティの高さは半端ない。アマゾンプライムでたくさん入っていたので久々に見てみたが、大人になってから見ても面白いと思えたのでやっぱり傑作ばかりだったのだと実感した!藤子先生、ドラえもんを作ってくれてありがとうございます。どれが一番と決められないが、自分の好きな作品について語りたい。

※ネタばれあり

 

ドラえもん のび太の日本誕生

こちら、2016年にもリメイクされたのでご存知の人は多いだろう。ドラえもんのび太ジャイアンスネ夫、しずかちゃんの全員が偶然にも同じタイミング(!)で家出をしたくなり、みんなで大昔の時代に行き土地を開拓する話だ。

きっと世のお父さんお母さんは旧日本誕生を見たことがあって、子供が新しいほうを見たい!と言って一緒に行くパターンだ。素晴らしい。私も自分の子供とそのやり取りを切実にしたいが残念ながら子供がいない。なので新作は一人で見てかみしめたが(笑)、かなり忠実に丁寧にリメイクされていたのが、今の制作の人たちの藤子先生へのリスペクトを感じて嬉しかった。

一番わくわくするのはやっぱりドラえもんのアイテム。ピンク色で手のひらサイズの球体を地面にぶっさすと巨大化してどこでもキャンプができる、キャンピングカプセル。あと、種をまいて実がなるとその実からカレーやラーメンが出てくる、畑のレストラン。天才か!のび太がカブと間違えて実をぼりぼり食べてるシーンは結構微笑ましい。

あとは最後のペガサス達との別れのシーン。新旧同じ流れだが、ここだけは演出が大きく違う。新作はここで感動的な音楽を流して分かりやすく泣けるが、旧作では「この子達は連れて帰れないんだよ」と言われたのび太の寂しさを静かに描いている。今見てみると旧作の演出は大人向けな気がする。どちらにせよこのシーンは嗚咽が止まらない。

 

ドラえもん のび太のパラレル西遊記

西遊記はリメイクされないのでは、と個人的に思っている。なぜなら今のポップなドラえもんで再現するにはホラーテイストが強すぎるからだ。ドラえもんが出した西遊記のゲームから中にいた悪役たちが現実の世界に出てきてしまい、世界が鬼だらけになる話だ。鬼たちは容赦なくブンブン刀を振り回して追いかけてくるが、この辺のシーンは今のドラえもんではきっとアウトである。

あとやはり子供の時に見てショッキングだったシーンは、ママが鬼になって夕食にトカゲのスープを出すシーンだ。のび太が泣いてたがあれは私も泣いた。トカゲ、食べたくない。あとは物語終盤にラスボスを倒すシーン。今見ると結構エグい倒し方をしていて、ラスボスの最終的な死因は窒息死ではないだろうか。

 

ドラえもん のび太ドラビアンナイト

意外とこれが一番好きかもしれない。しずかちゃんがアラビアンナイトの絵本の中に閉じ込められてしまい、救出に行く話。助けに来るまでの間、しずかちゃんが汚いおっさんに奴隷にされてしまうのでそこは見ていて辛いのだが、ドラえもんのポケットなしでのび太たちが砂漠を旅する姿が一生懸命で泣ける。

特に脱水症状をおこしたのび太を何のためらいもなくおんぶするジャイアン。普通にイケメンである。「きれいなジャイアン」なんて美化しなくてもこの時はジャイアンと結婚したいと思った女子続出なはず。

あとは主題歌「夢のゆくえ」、ノスタルジック感半端ない一曲。この頃武田鉄矢が主題歌であることが多かったが、しずかちゃんが見つかった時に流れるのを聴くと、たしかにしずかちゃんメインだしこの作品は女性の曲が合っていると思った。

 

新旧ドラえもんに思うこと

ドラえもんがある時期にリニューアルして、正直ショックだった。声が変わるのは嫌だったし、絵もテンションも変わってなかなか受け入れられなかった。

映画をリメイクとオリジナル交互に公開していることにも、「なんやねん。」と思っていた。結局旧作に頼ってるじゃないか、と。

けどその印象はだんだん変わっていった。先述したように、リメイクをする時は丁寧に再現しているし、毎年主題歌にも力を入れている。そしてよく聞くようになったのが、「最近のドラえもんのオリジナルの映画は面白い」という声だ。

ドラえもん のび太の宝島』なんか周りですごく評価が高くて、孫と一緒に見に行った私の母は「なんだかスタッフの本気を感じたわ」とまで言っていた。ちなみに何かの作品を見て母が作り手に言及したのを初めて聞いた。基本的に作り手に興味がない人だから、そのコメントに驚いた。

そうか、ドラえもんという素晴らしい作品は後世まで語り継がないといけない。そのためにやはりリニューアルは必要だった。今の子達がドラえもんを好きになってくれればそれでいいじゃないか。最近は自然にそう思うようになった。

ドラえもんが終わっていたらリオオリンピックの閉会式でドラえもんの晴れ姿を見られなかったかもしれない。私のヒーローが全世界が注目するイベントに出るなんて・・・ドラえもん愛が止まらない。